在宅で仕事をしていると、ある日ふと「首が痛い」と気づく瞬間があります。筆者の場合、そこからキーボードを買うことになりました。
この記事は、バッファローのBluetoothキーボード「BSKBB345BK」を1年間、平日毎日6時間以上使ってきた記録です。先に言っておくと、打鍵感は褒められたものではありません。それでも1年間使い続けている理由と、逆に思っていたのと違った点を、まとめて書いていきます。
首が痛くなって、なぜキーボードまで買うことになったか
ノートPCで長時間作業していると、画面が低い位置にあるぶん、どうしても下を向いた姿勢が続きます。それが積み重なって、首の後ろがじわじわ張るようになってきました。
対策として導入したのが、ノートPCスタンドです。画面の位置が目線に近づいて、首を曲げる角度は明らかに浅くなりました。ここまでは狙いどおりです。
ただ、スタンドを使い始めると、当然ながら次の問題が出てきます。本体を持ち上げてしまうと、ノートPCのキーボードがそのままでは使えなくなるのです。
つまりPCスタンドを買った時点で、外付けキーボードは「あったら便利なもの」ではなく「ないと成立しないもの」になっていました。首の痛み対策の続き物として、キーボード探しが始まったわけです。
譲れない条件は2つだけだった
キーボードに詳しいわけではないので、最初から条件を2つに絞りました。
1つ目は、3台のペアリングに対応していること。
筆者の環境には、ノートPCが2台とMINI PCが1台あります。作業内容によって使い分けているので、そのたびにペアリングをやり直すのは現実的ではありません。キー操作だけで行き来できることが前提でした。
2つ目は、とにかくコンパクトであること。
単純に、デスクが広くないからです。テンキー付きのフルサイズキーボードを置いてしまうと、それだけで手元の作業スペースが埋まります。書類を広げる余地は残しておきたかったので、幅は最初から絞って探していました。
打鍵感や静音性は、このときの優先順位に入っていませんでした。その条件で行き着いたのが、バッファローのBSKBB345BKです。

BSKBB345BKの仕様
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | バッファロー BSKBB345BK(ブラック) |
| 接続方式 | Bluetooth 5.0 class2 |
| 接続可能台数 | 3台 |
| プロファイル | HOGP(HID over GATT Profile) |
| キー数 | 82キー |
| キー配列 | 日本語(JIS準拠) |
| キー構造 | パンタグラフ |
| キーピッチ | 19mm |
| キーストローク | 2mm |
| 電源 | 単4形乾電池2本(電池寿命 約1年) |
| 外形寸法 | 約286×21×121mm(突起物含まず) |
| 発売時期 | 2024年10月 |
※価格・在庫・カラー展開は変更される場合があります。購入前に商品ページで最新情報をご確認ください。
使い始めて最初に思ったこと
手に取って最初に感じたのは「薄い、そして軽い」でした。厚みは約21mm。数字で見るより、実物のほうが薄く感じます。
そして数文字打ってみて、次に思ったのが「打鍵感はチープだな」でした。ここは正直に書いておきます。静音仕様をうたった製品ではないので、打鍵音もそれなりに出ます。キーを押し込んだときの感触も、価格なりです。
もっとも、これは想定の範囲内でした。優先順位の下のほうに置いていた項目なので、期待していなかったぶん落胆もありません。
想定と違ったのは、良い方向のズレのほうです。キーピッチが19mmあり、これは13インチクラスのノートPCとほぼ同じ間隔でした。それまでノートPCのキーボードを直接打っていたのに、指の移動距離がほとんど変わりません。おかげで慣れるのに時間はかかりませんでした。数日で違和感はなくなっています。
1年経っても慣れない、たった1つの面倒
タイピング自体はすぐ慣れましたが、地味に引っかかり続けている点が1つあります。
F1〜F12のファンクションキーが、Fnキーを押しながらでないと効かないという仕様です。
普段どれくらいファンクションキーを使うかで、面倒さの感じ方は変わると思います。筆者は作業中に押す機会がそれなりにあるので、そのたびに左手でFnキーを押さえる動作が挟まります。1年経った今も「面倒だな」と思う瞬間は残っています。
逆に、心配していたペアリングの切り替えは、まったく問題ありませんでした。ノートPC2台とMINI PCの行き来を1年間続けていますが、切り替わらない、途中で切れるといったストレスは起きていません。優先順位の1番目に置いた条件が、そのまま満たされた形です。
1年使って、いちばん驚いたこと
ここからは、時間が経たないと分からなかった部分です。
キートップの印字が、まったく薄れていません。
平日毎日6時間以上、1年間打ち続けています。ノートPCのキーボードだと、この使い方をすればよく触るキーからテカりが出てきて、印字もだんだん怪しくなってくるのが普通です。それを見慣れていたので、この価格帯なら半年もすれば同じことになるだろうと思っていました。
結果は、印字の薄れも表面のテカりも見当たりません。ここは素直に驚いています。
電池についても、単4形乾電池2本という構成で、電源は常にONのまま使い続けています。それでも電池切れで作業が止まって困った、という記憶がありません。省電力設計は看板どおりに機能している印象です。
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想定と一番ズレたのは「持ち運び」だった
買うときは「薄くて軽いから、外でも使えるだろう」と考えていました。実際、そういう用途も想定された製品だと思います。
ところが1年間で、一度も持ち出していません。
理由は2つあります。1つは、そもそも外で作業する機会がほとんどないこと。もう1つは、薄すぎて、カバンに入れたら壊れそうだと感じたことです。実際に壊したわけではないので断定はできませんが、この薄さのものを他の荷物と一緒に押し込む気になれませんでした。
なので筆者としては、据え置きでの使用をおすすめします。「持ち運べる薄さ」は、結果的に「狭いデスクのどこにでも置ける薄さ」として役に立ちました。使わないときに脇へどけるのが楽なので、デスクの自由度は確実に上がっています。
今の結論:同じ状況なら、また同じものを買う
1年使ったうえでの評価は、はっきりしています。
打鍵感や静音性を求める人には向きません。 タイピングそのものを楽しみたい人、通話中や家族が寝ている横で打つ機会が多い人は、別の製品を検討したほうがいいと思います。ファンクションキーを多用する仕事の人も、Fnキーの仕様は事前に確認しておいたほうが安全です。
一方で、次のような人には合っていると思います。
- 複数のPCを1つのキーボードで行き来したい人:3台の切り替えは1年間、問題なく動いています
- デスクが狭い人:テンキーがないぶん幅が抑えられていて、手元にスペースが残ります
- PCスタンドを導入して、外付けキーボードが必要になった人:まさに筆者のケースです
- まず外付けキーボードを試してみたい人:この価格帯なら、合わなかったときの損失も限定的です
同じ状況にもう一度置かれたら、また同じものを買うと思います。価格に対して、こちらが頼んだ仕事はきっちりこなしてくれました。
これから買う人が知っておくといいこと
届いたら、まず3台分のペアリングを一度に済ませてしまうことをおすすめします。あとから追加しようとすると、どのキーにどの機器を割り当てたか分からなくなりがちです。使用頻度の高い機器を1番目に割り当てておくと、日常の切り替えが楽になります。
もう1つ。キーボード単体ではなく、デスク全体で考えたほうが結局は近道だと感じています。筆者の場合は、首の痛み対策でPCスタンドを入れ、その流れでこのキーボードを買い、そのあとでマウスをロジクールのトラックボール(M575)に替えました。
トラックボールは本体を動かさずに操作できるので、マウスを振り回す面積がいりません。狭いデスクとは相性がよく、このキーボードと並べても手元に余裕が残っています。まず画面の高さ、次に手元のスペース、という順番で環境が固まっていった格好です。キーボードだけを替えても姿勢の問題は片付かない、というのが1年使ったうえでの実感です。
この記事は実際の購入・使用経験をもとに作成しています。価格や仕様は変更される場合があるため、購入前に最新情報をご確認ください。


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